【専科・雪組】王道の良さを改めて教えてもらった、凪七瑠海さん主演「パッション・ダムール」感想

専科
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ご縁があって、カチャちゃん(凪七瑠海さん)主演のコンサート「パッション・ダムール -愛の夢-」を観劇してきました!

バウに行くのは「龍の宮物語」以来。

小さい箱ではありますが、後ろの席からでも十分に演者の皆さんが見えますし、一体感も強く感じられて好きな場所なんです。本当に、チケットが取れないことだけがマイナスですね!

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カチャちゃんメインながら雪組生の出番もバッチリな贅沢な構成

カチャちゃんのコンサートと言うだけあり、様々な面(魅力)が感じられる構成になっています。

ご本人がトークで「8変化」と仰っていましたが、それ以上に変化していたような印象さえ受けますね。

「構成」という単語が出てきたので、全体的な構成についてもちょっと話を伸ばしましょう。

基本的にメインとなる場面ではカチャちゃんが絶対に出てきます。

とはいえ、ずっと出ずっぱりになるわけにはいきません。お衣装替えなどもありますしね。

そのため「間奏曲」として、選抜された雪組メンバーが少人数で1つシーンを持つ形になっており、それがとってもよいのですよ!

別箱公演というのは、人数が本公演に比べて少なくなるため、下級生まで出番がしっかりある点も大きな魅力だと言えます。

叶ゆうりくんの歌はやっぱりいいな~と思ったり(彼女はしっかり中堅スターさんですが)、汐聖風美ちゃんのダンスのしなやかさに「おおっ!」と思わされたり。ハットの角度が超好みでした~。

そして、有栖妃華ちゃんという新たな歌姫を教えてくれた今回の公演。ありがとう…ありがとう…。

こういった雪組メンバーの魅力あふれる出番を「間奏曲」という1場面にし、カチャちゃんがメインの場面の間に挟むことでメリハリがよく、それでいて雪組メンバーの魅力もしっかりと感じ取れる内容になっているのはさすがの岡田先生の手腕、ということでしょうか。

 

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「王道」ってやっぱりいいんだなと再確認。

そして感じたのは、「やはり王道には王道である理由があるんだな」ということ。

岡田先生の「ロマンチック・レビュー」シリーズは、宝塚の代表的なレビューだと言っても過言ではないでしょう。

しかしながら、現代のスピード感に比べると少々ゆったり目であったり、展開がベタ(?)であるなど、失礼な言い方をしてしまえば多少の「ふるさ」を感じてしまう部分もあります。

いうて私もロマンチック・レビューに対して「悪くないけど昔っぽいよなあ」というイメージを持っていました。

しかし、今回カチャちゃんも大好きというロマンチック・レビューをメインとした名曲・名シーンたちを再構築+オリジナルで構成されたこの作品を観て、改めて「王道は王道こその良さがあり、そして王道と言われるだけあって、やはり軸がとても素晴らしいものなんだなあ」と感じさせられたのです。

プログラムにて先生が語られていますが、「宝塚のレビューは清潔で、上品である」。

ロマンチック・レビューにはそのような宝塚であるからこその夢の世界がぎゅっと詰め込まれているように感じました。

40分×40分でも見応えは十分

この公演の上演時間は1幕40分ずつと、単体の公演としては短い部類だと思います。

しかし内容が非常に濃いため、上質なレビューを2本観たような高い満足感を得られました。

「どっちもレビューだから、印象は似たようなものになるんじゃないの?」と思われる方もいるかもしれません。

確かに、岡田先生のロマンチック・レビューが下敷きなので、演出家が同じである以上雰囲気は似ています。

が、1幕は1場面ごとに大きく印象が違うものを、2幕は大きな流れの中で展開していくもの…と、構成の妙によって飽きさせない工夫がしっかり施されていると感じました。

あとは、カチャちゃんが本当に出ずっぱりといってもいいレベルで、リフトまで披露してくれるので(あんなに細いのに…!!!)、体力的にもケガや無理がないレベルにしようと思うと、40分がいい塩梅なのだろうなと思いました。

 

ラストにトークがある、っていうのはいいなあ

構成のネタバレ?になってしまうのですが、「コンサート」という名目?ながら、MCタイムは最後の最後にしかありません。

でもそれがとても個人的に心地よく、演目→MC→演目→MCっていうのも嫌いではないのですけど、今回の作品はやはり「レビュー」なので、しっかりと宝塚のレビューの世界を見せてからMCに行くという流れが自然かなと。

レビューの途中にMCが入ると、やっぱりちょっと現実世界に戻されてしまうところがあるので…。

MC(トーク)もとってもほんわかしていて、カチャちゃんのひょうきんな部分がめっちゃくちゃ出ていました。あの顔でめっちゃひょうきんさんなんですよね。あの顔で。

そして「あっやっぱり君も89期なんだね…」と思うところも(笑)。

トークの構成や終わり方も王道を走っていて、「ああ~宝塚を観た!」という気持ちにさせてくれる、素敵な作品でした。

次回はキャスト別の感想として、ごりごりっと書いていけたらと思います。

 

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