横浜アリーナ公演が終わったら突然梅雨!
湿気がひどくて不快指数が上がっている今日このごろです。
そんな中赤坂ACTシアターで公演している「花より男子」のライブビューイングに行ってまいりました。
もともとこの作品はマンガ原作自体は読んだことなくて、当時大ブレイクしましたドラマをちょろっと見たことがあるよ…くらいのもんです。
F4と知り合うきっかけとかそんなんは知ってるよ、っていうレベルですね。
タイトルにもつい入れてしまったのですが、そんな私の感想は一言で言えば「異世界」でした。
原作が好きな方や、この作品最高!という方からすれば不快になる内容が含まれていると思いますので、そういうの見たくない!という方は閉じられた方が賢明です。すみません。
名シーンを再構成しているようなオムニバス感
この作品は原作の巻数も確か長かったはず。
なので全てを詰め込んで作るというのは土台無理な話だと思われます。なので宙組公演「天は赤い河のほとり」のように、春からクリスマスまでの期間のエピソードを再構成したのかな?と予想しています。
オムニバス感はありますが、原作でも核となる部分でしょうし原作好きな方にとっては「これあのシーンだ!」と楽しめたのではないかなと思います。
原作ものですから、「このシーンが見たい!」と原作ファンの方が希望するシーンを舞台で行うというのはニーズに合っているでしょうし、むしろそれが見たい!という方も多いでしょう。
原作に詳しくない私でも、お父さんが突然借金を作るところ以外は違和感ありませんでした。
いわゆるドラマでも見た名台詞?名シーン?も舞台上で再現(といっていいのかしら)されていて「おお~なつかしい~!!」と何度も思いました。
展開は駆け足気味なので原作知ってる方向けかな
ただ、展開はどうしても時間と詰め込んだエピソードの関係上、駆け足気味かなと思います。
例えば最初つくしはいじめられますが、そのいじめは本来そこからの(反抗して道明寺たちに勝利するという)カタルシスのためのものだと思いますが、作中ではちょろっといじめられた描写がある程度です。
沢山いじめられた描写をしろというわけではなく、ただかわいそうなつくしちゃんになっていていたたまれないというか…。
私はそういうシーンは嫌いなのでできれば短い方がいいくらいなのですけども。
また、個人的には道明寺がどうしてつくしを好きになったのかがイマイチしっかり描かれてないように感じました。
もちろん話として「道明寺が自分になびかないつくしに惹かれていく」という大前提があるので描写の必要はないと思ったのかもしれません。
道明寺が惹かれてつくしにあれこれしだす(誘拐してエステさせる)ところからははっきりと心理描写が描かれていますが、その前の話です。
どちらかというと花沢類の方が丁寧な描写になってるなと思いました。
結構そのへんのはしょりは「みんな知ってるから・わかるから大丈夫でしょ」って意図的に端折ったのかなとも思いますが、ちょっと気になりました。
個人的に「異世界」と思った理由
タイトルにも入れた「異世界」というのは、もう色々とぶっ飛んでいるからです。
- 超お金もちの学園がある
- そこにピラミッドの頂点であるイケメン4人組がいる
というのは少女漫画に限らず、創作物では特別異端な設定でもありませんし、こういう設定だからこその作品ですから「なるほどね!」と受け入れられます。
宝塚のオリジナルでも結構ぶっ飛んだのはありますしね!
また、F4の4人が頂点なため他の人は逆らえない。これはありがちですしそれもそうだろうなーって感じです。
私が「異世界すぎる」と思ったのは、あの学園内のルールに染まった背景についてです。
あの「赤札」。怖すぎ!!!
もうこのルールがあるだけでまず道明寺に対して「こいつヤベーやつ」という印象が植え付けられてしまいました。
まあ生徒さんはそれに逆らえないのでしゃーなし…とは思いつつもこれ何が怖いって、あとから出てくるマドンナ枠の藤堂静さん。
自身はお金持ちであり、きっと何不自由なく過ごすことが約束されていながらも、国際弁護士として貧しい人々のために立ち上がりたいと20歳の誕生日に決意するという素晴らしい女性です。
正直ここまで「(私にとって)まともな人間つくしちゃんしかいねえ…」と思っていたので新たな常識枠が出てきてくれてホッとしていました。
ですがですがですよ。
そのあと道明寺に「私に免じて赤札は取り消して」みたいなこと言うんですよね。
そのときに「あっこの人も自分が理解出来ない範疇の世界の人間だったんだ」と思ってしまって。
最終的に「まともな人間はつくしちゃんしかいねえ」という結論になってしまいました。
高校3年生が普通に飲酒するし(まあこれは昔のマンガだからね…と思える部分もありますけど)、クラブにいくし(今でも行ってる子は行ってるだろうけど)、性的な嫌がらせをしようとするし(少女漫画ではよくあるパターンだけど)、なんかもう…異世界…
これ現代…?異世界…?ってなってました。
例えば「金色の砂漠」だって「王族が選ぶメイン奴隷は異性である」という正直トンデモ設定でございます。
だけどあれは「どっかの国の話」だから「ああまあそんな国もあるんやろね」と受け入れられるんですよね。
でも花より男子はフィクションだけど現代ものなので「私の知っている現代と違う…」と脳が理解を放棄しました。さよなら…。
まあいうてもクラブいこうが飲酒しようがどうでもいいんですよ。フィクションだし。現代でそういうこともあるでしょうし。
単純にもう英徳学園のシステムが私にとって気持ち悪くて「異世界」と思わないとダメだったってことです。
赤札ついた人は一気にいじめなあかんし、それがなくなったらまた友達面するんでしょ?怖すぎる世界。赤札なくても辞めたい。
2幕はそういったシステムからだんだん離れていくので普通に見ていましたが、1幕は正直「ええ…」って気持ちを持ちながら見ていました。
もちろん原作も演出も構成も演者さんも誰も悪くなくて、私の好みに合わなかった、っていう話です。
みんなの頑張りがよく出ていて、爽やかな舞台
と、自分には異世界な作品ではあったものの、出演者の皆さんはどの方もとても楽しそうに演じられていた印象です。
れいちゃん(柚香光さん)、みれいちゃん(城妃美伶さん)、ほのかちゃん(聖乃あすかさん)、ゆーなみくん(優波慧さん)、らいとくん(希波らいとさん)というフレッシュな並びも爽やかで、次世代の花組を思わせる並びでしたね。
脇を支えていた他の組子ちゃんたちの頑張りももちろん!
特にるなちゃん(冴月瑠那さん)は学生服も可愛いし、何より美容師RUNAが可愛すぎる~!!本当に研16なのかしら!素敵!
弟役として出てきたリリーちゃん(青騎司さん)がめっちゃ可愛いのも驚き。いつも男らしい顔なので、あんな可愛い感じも出来るんだ~!と。
ベテランとしてしっかりと支えてくれたゆめ様(鞠花ゆめさん)やびっく(羽立光来)の活躍ももちろんバッチリ見ていましたよ!
ゆめ様メインで歌うシーンもあって…ありがてえ~!
またメイン周りの方々は別に書きたいので今回は省略しますが、どなたも本当に頑張っていて素敵な舞台でした!私にとっては異世界モノだったけど!
まあでも上流階級なんて知らんし…そういう意味では異世界モノでも合ってるんかもなあ…
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