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湿度なしの楽しい2本立て!「GOD OF STARS~食聖~ / Éclair Brillant」初見(2019.07.26)感想

湿度なしの楽しい2本立て!「GOD OF STARS~食聖~ / Éclair Brillant」初見(2019.07.26)感想

初日から約2週間も経ったころ。遅ればせながらもやっとこ星組公演「GOD OF STARS~食聖~ / Éclair Brillant」を観劇してまいりました!

この公演は現在のトップコンビ紅ゆずるさん・綺咲愛里さんの退団公演でもあり、どのような内容になるのか贔屓の退団を控え、どんな風に演出されているんだろう…といった興味も強くありましたが予想していた以上に楽しめました!

記事タイトルにもありますが本当にカラッとしていて、湿っぽい部分なんてひとつもなく。それでいて温かい3時間でしたよ!

 

今回は初見だったのもあり、ネタバレなしでざっとした感想を書きたいと思います。

 

GOD OF STARSについて 

演出の小柳奈穂子先生が「香港映画」をモチーフに作った楽しいお芝居。

主題歌がイントロから「これヒャダインだわ~!!!!」となってテンションあがります(ヒャダインさんの曲、私も好きなんです)。

 

わかりやすいお話で前知識もほぼ不要

お話はネタバレを避けるために細かい言及は避けますが、「勝負」「家族」「恋愛」と、ドラマティックになりそうな要素をこれでもか!と詰め込んでいます。

ともすれば全てがバラバラになって「結局どの部分が押し出したかったことなの?」と消化不良になりそうではありますが、そこはさすがの小柳先生と言わざるを得ず。

多少まあ強引かもな…と思える部分もありましたが、そこは「フィクションだしね」「宝塚だしね」で解決できるレベルのもの。

特に難しいことを考えずに、お話がトントンと進んでいくのを観ていれば笑えるし楽しめる!という印象でした。

 

ただ、ひとつ気になるポイントを挙げるとすれば、なぜアイリーンが突然ホンに好意を抱くようになったのか?その理由。

歌劇の座談会を読んでいないと「なんでだろ?」と思うかもしれません。

私は読んでいたので「そりゃまあ好きになるだろうね」と思うのですが…。まあ、長い時間を過ごした、ホーカーズの再建を手伝ってくれたという点でも十分愛情を抱く理由になるでしょうから、そこも深く考えなくていいのかも。

 

新トップコンビの絡みはかなり多い印象

もうひとつ気になる点として、新トップコンビとなる礼真琴さんと舞空瞳さんが絡むシーンがかなり多いこと。

配役どうこうに当然文句はありませんし、二人の並びはとても可愛いものですが、ここまで押し出す必要はあるのかな?とも思いました。

否が応でも次の作品からは二人が絡むし中心になるのですから、あえて別の娘役さんと当てても…とも思ったのですが、ひっとんは突然花組からの組替えですから「とりあえずこんな並びになりますよ~!!」と見せたかったのだろうという意図は十分に感じられますし、汲むべき部分だと思います。

 

なんだろね、でもね…つい私も贔屓の退団が迫っていることもあって比較しちゃうというか、自分の贔屓の退団公演でこんだけ新コンビ押し出されたらどうだろ…と思ってしまう部分もあるんだと思います。

確かに新コンビは大事なんですけど、今の主役は現コンビなんだから!と思っちゃいますね。

とはいえメイン二人の出番はいっぱいあるんですけども!

 

Éclair Brillantについて

正直「肌に合わないかも」と思っていました。

なぜなら、前回星組さんで酒井先生が演出したショー「Bouquet de TAKARAZUKA」が肌に合わなかったからです。

なので期待のハードルは低めで臨んだのですが…いい意味で裏切られました!楽しかった!

 

バラエティに富んだ構成が楽しい

ショーと言えば色々な衣裳や音楽など、シーンごとにガラッと雰囲気を変えられるのも魅力ですが、今回のショーは本当にシーンごとに印象が違い、飽きずに楽しめる感じでした。

また、退団公演だからといって作られるようなちょっと湿っぽいシーンもなく、どこまでも前へ!どこまでもカラッと!という印象で、それがまた楽しさを後押ししてくれます。

もちろん大人っぽいしっとりとしたシーンはありますよ。

 

人数配置のメリハリもしっかりあったので(引きずる)観やすいのも個人的に○、です。若手さんの起用も積極的な感じでしたね。おかげでお顔とお名前が一致していない方(ごめんなさい…)も前に出てきていて!いいと思います!

 

多少長くない?と思ったシーンもあります

とはいいつつも、多少長くない?と思ったシーンもあります。

ひとつが琴ちゃんとひっとんの風の妖精のシーン。

またこの二人なので、私この二人が嫌いな人みたいになってますが、全くそんなことはないどころかめちゃくちゃ応援してます。

実際このシーンも二人のダンス力が遺憾なく発揮されていましたし、二人の表情からきちんとストーリーが伝わりました。未来は明るい。

だけどちょっと尺長くない?

その後(結構後ですけど)あーちゃんがメインで歌ったり踊ったりするシーンの方が尺が短くて、さすがにひっとんがメインのシーンってこことあとひとつくらいではあるものの「もうちょっと尺考えたほうがいいんじゃないかなあ」ってつい思ってしまいました。

二人のシーンがあるのはええと思いますが、尺は半分~3分の2くらいでもいいんじゃないかなって…「あっまだ踊るんだ?」って正直思ってしまったので。

普段の公演なら別になんとも思わないんですけど…退団公演だから!!

 

もうひとつがボレロのシーン。

これは組子の群舞シーンであって見せ場のひとつということは重々承知しておりますが、とりあえず衣裳もうちょっとなんとかならなかったのかなって…。

 

観劇したお友達が「スーパーの店員みたいな衣裳で踊るシーンがあって…」と言っていて、私てっきりスーパーの店員さんたちのコミカルシーンと思っていたんですが、実際観て「これかぁ~!!!」ってなりました。

確かにひらひら系の衣裳は他のシーンで着ているので、スタイリッシュに!というのはわかるのですが、もうちょっとなんか、もうちょっとなんか欲しかったですね…。

 

セットを使ってのフォーメーションダンスは格好いいですし、人数がいないと出来ないことなのでたしかに「すごい」んですけど、こっちももうちょっと尺を圧縮してもよかったんじゃないかな…って思いました。

初見で「長かった」って思っちゃうと、繰り返しみた時にもっと長く感じそうで。

 

退団者さんメインのシーンがとってもよい!

トップコンビと一緒に退団される方がメインのシーンもしっかりあって、個人的に大満足です!こうでなくては!!

とっても可愛いシーンもあるんですがネタバレになりそうなので…。

 

退団者さんメインのシーンからロケットに繋がるのは驚きでした。

非常に斬新な演出に思えて「これめっちゃいいやん!」と。

ロケットの衣裳ってみんな可愛いですし、場に出ただけで本当に華やかになりますね…。

 

もちろん退団者のメインであるトップコンビもしっかりと見せ場が沢山あって、歌劇の座談会でも酒井先生が仰っていたように「デュエットダンスも沢山盛り込んだ」内容になっています。

紅さんがお一人、銀橋で燕尾姿で踊られるシーンもあり…きっとファンの方はここで涙されるんだろうなあと思いました(私も泣きそうになった)。

 

夏にピッタリ!な楽しい2本立て

個人的な総評としては「夏にピッタリな楽しい2本立て」です!

星組らしい最後までお祭り騒ぎ!楽しくいこーぜ!みたいな雰囲気がバンバン出ていて、終わった後に「うう…よかったね…(涙)」というよりは「あ~楽しかった!!」とニッコリ笑って帰れる、という感じ。

 

実際、紅さんがご自身の思い出を顧みて「退団公演で悲しくなるのが嫌だから、笑って帰ってもらいたい」という気持ちでリクエストされたそうですから、本当にそのとおりになっているなと思います。

公演期間もあと1ヶ月を切りましたが、怪我なく元気に皆さんが千秋楽まで舞台をこなされることをお祈りしています!