2月21日の13時公演で、やっとこさ星組さんの「眩耀の谷/Ray」を観劇してきました。
タイトルからしても、あらすじからしてもめちゃくちゃ「新生星組でーす!」感をだしまくっていたこの作品。幻想的なポスター画像がとても素敵で、かつ新トップコンビのお披露目公演ということもあり、気合がめちゃくちゃ入っているだろうことは想像にかたくなく。
既に観に行ったお友達から簡単な印象を聞きつつ、観劇した感想となっております。
真っ直ぐな礼真と礼真琴さんが重なる
周のことを想い、勇将である管武将軍(愛月ひかるさん)に憧れ、その下で働けることを嬉しく思っている…など、非常にピュアで真っ直ぐなキャラクターとして描かれた礼真は、新トップスター礼真琴さんに自然と重なります。
その後も瞳花(舞空瞳さん)の子供の行方を追うのを手伝ったり、周と汶族をつなぐ大切な子だと言ったり…と、その誠実さと真っ直ぐさが描かれ続けます。
若い学年でトップスターになったからこそのフレッシュさやそれゆえの純真さを表す一方、ラストは新しい王となり、新天地でみんなを率いていく人間となる…というのも新生星組になぞらえていて、まさにお披露目っぽいな~という印象でした。
幻想的な雰囲気や話の作りは好み!作品の満足点
ここからは、この作品で「いいな~!」と思った部分をピックアップして感想を書きたいと思います。
セットがキレイ!特に聖地!
この作品ですごい!と思ったのはセットでした。
王宮の空間の広さを感じさせる背景もすごいな~と思ったのですが、何より汶族の聖地!
あの瑠璃…じゃないですね、なんだろうあの鉱物は。
めちゃくちゃキレイで、初めて出てきたときは「スゲー!」とちょっと感動してしまうくらいでした。
汶族の里(秘境)の入り口となる大木の表現もとても素敵でした。
最初がセットかよ!って感じですみません。でもどの作品もセットとかめっちゃ気になってしまうタチなのです。
音楽も素敵。ピッコロや胡弓(たぶん)がたまらん!
そして音楽も素敵でした。
まさに中国!って感じのメロディや音色はとても好きでたまりません。
個人的に一番好きなのは、礼真のお母様が歌ってくれていた子守唄です。
あそこの母子のエピソードはとても好きです。
家族愛にとても弱いので、お母様が「願いは子供が生きていること、それだけでいい…(的なセリフ)」と優しく語る部分は本当に泣きそうになりました。
歌が多くて、掛け合いが多いのも嬉しい!
この作品は歌も多いですよね。
私は歌が多いほうがいい、少ないほうがいいとかあまり考えたことはありません(お話に合っていればミュージカルでもストレートプレイでも気になりません)が、今回は流石お披露目!という感じで、歌唱が多くて聴き応えがありました。
特に礼真と謎の男(瀬央ゆりあさん)のデュエットが好きです。
個人的にせおっちとくらっちが美味しいなと…
今回は個人的にせおっち(瀬央ゆりあさん)とくらっち(有沙瞳さん)が美味しい役どころだったな~と思っています。
せおっちの正体はまあなんとなくわかっていましたが、あんなふうに絡んでくるなんて。
影の主役みたいになってるやん!めっちゃええやん!!と。
さらに、主演作品をこなして来たことで度胸や実力がぐっとアップした印象がありました。
こっちゃん(礼真琴さん)とのデュエットはすごく対等で、声も聴きやすくて…せおっち、まだまだ伸びるかな!と期待しまくりです。
くらっちは安定した上手さでさすがです。
ただ、本編には絡むことがないのでちょっと寂しいな…という気持ちもありました。
しかしラストで「そうきたか!」なオチが待っていて。
それによって彼女がなぜ語り部なのか…に強い説得力が出て、素晴らしい仕掛けだなと感服しました。
相変わらずはるこさんが可愛くて満足です
これは私の超超個人的な部分ですが、今回もはるこさん(音波みのりさん)が可愛くてよかったです。
なんてワルそうな女なんでしょう!カワイイ!占い師ですけど。
でも結局彼女の真意はわかりませんでしたね。単純に周にうまく取り入って安寧の日を過ごしたいだけだったのかな。
結構腹にいろいろ抱えてそうな印象がある役作りに見えたので、実は占いでそそのかして国家転覆を狙っている前王の縁者とか?さすがにそれは妄想でしょうね。
個人的に物足りない部分も多かった…作品の不満点
ただ、お披露目ですごく期待していた部分が多かったこともあり、個人的に物足りないな…という部分も多かったです。
もうちょっとみつるさんの出番が…
今回で退団される専科の華形ひかるさん。出番が2シーンくらいしかなくて…なんか…もうちょっとないですかね…。
退団されるからといって出番を多くしろとは言いませんが、あまりお話に影響がなくてちょっと残念です。
ただ、歌があったのは嬉しかったですし、その2シーンでも「やっぱり格好いいな」と思わせてくれたみつるさんには大感謝です!
愛ちゃんも掘り下げてほしかった
愛ちゃん(愛月ひかるさん)演じる管武将軍ももうちょっと掘り下げてほしかったなと思います…。
もともとは仁と義を大切にしていたのでしょうが、皇帝が利しか見ない人間であることに絶望(?)し、自分も利で生きるしかないと思った…と解釈しているのですが、そのために子供を殺すとかなかなかエゲツネーな!と思いました。当時ではあるあるでしょうけどね。
瞳花への想いもなんも語られないですよね。ただかわいいな~手つけたろ!って感じだったんでしょうか。まあこれも当時あるあるなんでしょうけど、なんのフォローもなしかい!
単純に「たまたま見つけた女の子に手だして子供産ませたけど出世に邪魔だから殺した男」っていう完全なクズっぷりで終わっちゃってるんですけど…いいんですかね…。
ひっとん(舞空瞳さん)も出てはいるけどあんまり目立った感じがしなかったのもちょっと不満です。居るだけでかわいかったけど…むーん!!
汶族の祭りのシーンで混乱してしまった
これは私の理解力の問題なんですけども…(笑)。
途中、汶族の祭りのシーンがあるんですけども、汶族の皆さんは同じ衣装なんですね、ブルーの。
それで近くに周の軍人さんたちが居るものですから、「え!?谷の人が見つかってない!?やばいって!!」と思ってしまったのですが、谷の皆さんとお祭りしている汶族の皆さんは同じ民族でありながらも住んでいるところが違うだけだったんですね。
個人的には、ちょっとだけ装束とか違う部分を入れてくれると、ありがたいです(笑)。もう大丈夫ですけどね!
「邪馬台国の風」に似てる説
これは私がお友達にどうだった?と聞いた時に『「邪馬台国の風」と「MESSIAH」まぜた感じ』という感想をもらい、別のお友達に「邪馬台国の風に似てるってTwitterでよく見る」という話も聞いていたので、つい期待してしまったんですが、確かに似てるな!と思いました。
多分セットが多少似てる
ダイレクトにどこが似ているのか?と言われると表現しがたいんですけど、私が「あ!邪馬台国っぽい!」と思ったのは王宮でした。
バックに漢字…だったかな…がどどーんと書いてあって、上から槍みたいなのがぶら下がってて。
これはあれですよ!奴国ですよ!!
あと周りにわらわらおじさまたちがいて…「あっこれキミーズやん!」って思いました。キミーズ好き。
なお、こちらのサイトを参考に比較してみますと、なんと中国の周は日本ではまだ縄文時代!
邪馬台国の時代、中国は後漢でした。文明差ひど!!
似てると感じると似てるなってことはあるけど…
まあ似てると感じてしまったら、無理やりにでも似てる部分を探してしまうところもありますよね。
例えば愛ちゃんとこっちゃんが銀橋で歌うのはクコチヒコとタケヒコのあれに似てるなとか。
もうそんなん別の作品でもいくらでもありますからね、別に邪馬台国だからってわけじゃないです。
もう1回観て、もうちょっと理解したい…!
お話自体はわかりやすかったんですが、正直1回観ただけでは「もうちょっと何か…」という気持ちが残りました。
私の中でもう1回観たら「え!?意外と面白かったんやん!」という作品もありますし、もう1回観ても「うーん1回目と印象かわらんかったな」という作品があるので、ここまで長文を書いておいてなんなんですけど、もう1回観てからいろいろ判断したいな…という気持ちです。
正直手放しでめっちゃ面白かった~!!って語彙力ゼロで書きたかったのですが…。
3月にもう1回観劇できるので、その時にいろいろ今回で観きれなかった部分も含めて、どう感じるか楽しみです。
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