19日から20日まで、いずれも13時公演を観劇してきました。
1回目はその舞台の持つパワーを素直に受け取って楽しみましたが、2回目からはより細かく見たくなってしまうのがファンの性……ということで(笑)、前回からどう違って感じたかを書いていけたらなと思います。
舞台の安定感がアップ。歌声もより伸びた印象
前回の観劇(10月13日)から約1週間を経たわけですが、より安定感が上がった印象があります。
そもそも最初見たときから崩れそうだなと思う点はなかったのですが、より感情がのびのびと自然に、自由に感じられた気がしますね。
こちらも一度観ている分、受け取りやすかったのかな?というところもありますが。
りおちゃん(明日海りおさん)の歌唱もより伸びやかになってきたように感じます。
でも地声とファルセットの境目がまだちょっと課題なのかな?と感じたりも。
以前よりも高音の声量はずっと上がっているので、コンサートでの進化が楽しみです。
知れば知るほど「なるほど」が多い
実は、前回観劇した時はあまり知識を入れずに観劇しました。
もちろん原作も読んでないですし、モーツァルトの楽曲に関しても勉強していません。
その上で「面白いな~音楽の精霊さんたち皆違って素敵だな~」って思っていたんですけど、きちんと作中に出てくるモーツァルトのオペラを紐解くと「この精霊さんってこれを意味していたんだ!」とわかるんですね。
なぜ、サリエリがモーツァルトのことを考えるときに「フィガロの結婚」のケルビーノが現れるのか?(「ズボン役」と言うらしいですね。知らなかった~!)など、知れば知るほど「なるほど!」が多くて楽しいです。
個人的に好きな精霊さんはドン・ジョヴァンニと(フィガロの結婚の)伯爵です。
この二人は結構モーツァルトといつも一緒にいて、ウェーバー夫人が乗り込んできてコンスタンツェとの結婚を迫る時に、彼女に「どーするの?どーするの?」って聞いてたり、
夫人から身を隠すようにモーツァルトをピアノの陰に運んであげて一緒に隠れたり……と、とってもキュートなんですよね。
舞い上がるコンスタンツェに対しては、ちょっと呆れた目で見てたりと、表情が楽しいのでついつい見てしまいます。
色んな小芝居も見逃せない……!!
精霊さんもそうですが、複数回見ると余裕も出てきて、それぞれの演者さんたちの小芝居みたいな部分も見えるようになってきてさらに楽しいです。
サリエリの愛人、カテリーナがモーツァルトを誘惑している時にウェーバー夫人とコンスタンツェが乗り込んできてひと悶着ある時に、カテリーナの胸を見てコンスタンツェががっかりしちゃうのが可愛くて(笑)。
夫人は「胸がなくても大丈夫!」みたいな感じで励ましているのがとてもほっこりします。
また、前に見た時よりちょっと変わったかな?という部分もあって。
モーツァルトとコンスタンツェが結婚して初夜を迎える時、明かりを取りにいったモーツァルトを待つコンスタンツェがストレッチを始める部分が追加されていて笑いました。
13日のときは多分やってなかったはずなので、こうやって舞台って色々完成されていくんだな……と楽しいですね。
(その後コンスタンツェが「うっふ~ん」と誘惑する時は結構アドリブっぽいですね。毎回華ちゃんがどうするか楽しみ!)
もうちょっと噛み砕きたい部分もいくつか。
毎回楽しんではいるんですが、もうちょっと噛み砕いてどういうこと?と考えたい部分もいくつかあります。
2幕のコンスタンツェがモーツァルトに対して言う言葉
2幕で、サリエリから愛されることになったエリーザ。
軽口で「サリエリと結婚しちゃおうかな!」と言ったことでコンスタンツェがブチ切れるんですけど、私は微妙に納得行かないところがあるんですよね~。
時代は超昔ですしカトリックという点から、同性愛はありえない。
なので、女性と結婚したことに対して嫌悪感を持ったり、ショックを受けることは納得できます。
でも、この時にモーツァルトに対して「私は何もしてない」的なことを言うのがちょっと……結構迫ってたよね!?お母さんと!!と、言いたくなっちゃうんですよね~。
普通の夫が欲しくて、普通に家族として暮らしたかったというのは当時の女性としては当たり前の願いでしょうし、そこで辛い思いをしているのはわかるのですけども……微妙に私は納得できない!
一方、モーツァルトはかなり現代的な思考の持ち主ですよね。当時だったら狂人でしょうけど。
このあたりについてはもうちょっと深堀りして書きたいですね……。
音楽=パパ
モーツァルトは、自身の音楽を理解してくれる人を「パパ」と呼び、サリエリのことも「パパ」扱いします。
2幕、エリーザとしてサリエリの部屋に行き、彼が作った曲を弾いていたら気持ちよくなっちゃってアレンジしまくりながら「パパ」といっちゃう無邪気な彼女が描写されていますが……。
その後、サリエリに「お前は父親しか愛せないのか」と言われるんですけど、
その父親とか「パパ」ってのは生みの親のパパではなくて、
音楽そのものがパパで、「神の子」と言われた彼女にとっては神=音楽=パパみたいな感じなのかなあって解釈しているんですけど、どうなのでしょうね。
この部分についても、何かを受け取りたい……!!
ライブ配信してくれないかなあ……
あと思うのは、ライブ配信してほしいな~ってことですね。
ゲネプロの映像は各メディアからYoutubeにアップロードされていて、誰でも見られるのはいいね!って思うんですけど、
配信についてのニュースがないのが悲しい……。
東宝制作はあんまりライブ配信がないんですかね?
梅芸制作はライブ配信バリバリしてくれるイメージがあるので(ポーもそうだったし)、できればしてほしいなあ~。
なかったらせめて映像メディアとして残してほしいのですが……期待したい……。

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