ついに!ついに!エリザのガラコン以来の生りおちゃん(明日海りおさん)だ!しかも舞台!!
というわけで、「マドモアゼル・モーツァルト」観劇してまいりました。
山手線に乗っていたら突然止まるという事態が起こり、タクシーでブリリアまで駆け込む羽目になりましたが、面白かったからヨシ!

むしろ東京で電車が止まることを念頭に入れなかったことがあかんかったんか…?
1回目の感想ということで、全体をさらったようなものになるかな、と感じております。
そして今、アイキャッチが「マドモワゼル」になっていることに気づきました。次から直します…
純粋に音楽に生きるモーツァルト、かわいい!
このお話はタイトルの通り、女の子「エリーザ」として生まれながらも、神に愛された音楽の才能があったために男性「ヴォルフガング」として育てられることになったモーツァルトのお話。
実は女性であるために……という設定から生まれる様々な歪みが新たなドラマを生んでいく、そんな印象を受けました。
自分軸が立っている女性、モーツァルト
ただ音楽が好きで、頭の中に流れるメロディを楽譜に載せていきたいだけ……というモーツァルト(エリーザ)にとっては、男であるか女であるかなんて関係なく、ただ自分であるという軸がしっかりと感じられます。
だからこそ、ちょっと人の気持ちがわからない部分もあるのかもしれないけど……。
音楽と接している時は、男も女もなく、魂としてのただの”自分”として存在できていた、と思うと、彼女の外側で起きていること(女として生きられないこと、女なのに妻をもらったこと、などなど)が過酷であるぶん、そこにのめり込んでいたのかも……とも思えます。
ぴょんぴょん跳ね回るりおちゃんが可愛い。
そんなちょっと破天荒で、でも繊細で、音楽の精霊たちといつも楽しく笑い合って……
という、劇中のモーツァルトを本当に軽やかに演じているりおちゃんが、とても可愛いです。
男装をしているだけあって、ちょっと男(役)声を出すこともありますし、歌も現役時代のアルトなところから、女性らしいソプラノまでと、かなり音域が広いですね。
アルトは当然安定しているんですが、ソプラノはまだちょっと力が弱いかな……というのが正直な感想。とはいえ、これは今後鍛えらる(鍛える)と思っているので、まあ今はこんなもんかなあというところ。
でも、シシィの時よりはずっと出てる!すごい!
モーツァルトのセリフの発声、これ聞いたことあるな、どの役の声だったかな……と思い起こしていたら、エドガーに近かったです。少年声ってやつですね。かわいい!
しかし相変わらず細くて、お尻のお肉が全然ないのでご飯食べて。
他のキャラクターも濃い!とにかく濃い!
モーツァルトは、女性が男性として生きるという設定自体は濃いものの、キャラクター自身(本質)は非常にピュアなひと。
逆に、彼女を取り巻く他のキャラクターがめっちゃ濃い!だからこそ、モーツァルトのピュアさがさらに強調されるのかな?
一番多く絡むのは、華ちゃん(華優希さん)演じる妻コンスタンツェ。
想像していたよりもずっと夢見がちで、ずっと跳ねっ返りでした(笑)。
感情の振れ幅が大きい役で、表情もころころ変わるのが華ちゃんにぴったりでしたね。
なんだかんだでモーツァルトを人として愛していたんだろうな……というのが伝わってくるからこそ、プロローグとエンディングは同じセリフ、同じ演技なのに観る側の中に全く違う気持ちが生まれてくる。
あのあとフランツと結婚するのかなあ。個人的にはしなさそうなんですよね。
そして今回のりおちゃんの相手役?となる、サリエリ。(平方元基さん)
少なからずモーツァルトの才能を認めていて、人としても認めて惹かれていくようなキャラクターになっていて、嫌味っぽいところは全然ないですね。
(私の中で平方さんは完全な陽のイメージなので、そんな要素を感じ取れないのかもしれませんがw)
でも、カテリーナを使って陥れようとしていたから、ちょっと悪いところはありましたね!忘れてた。
エリーザとのやりとりの部分は、色々と解釈ができそうで面白かったです。
パパとエリーザの呪縛はあるのか?ないのか?
続いて、二幕で強烈な印象を残していく、古屋敬多さん演じるシカネーダー。
あんだけ踊ってそのままセリフに入るってめっちゃ大変やん……と思いながら見てました。
落ち込んでいたモーツァルトをすくい上げる後半のキーマン。
自身も芸術を作り、演じていることもあって、最後にモーツァルトが女性だとわかった時も、彼女を理解し「ただ、その人である」ことを認めた、稀有な人物のひとりと言えるのではないかな……と思います。
(コンスタンツェやサリエリも最終的には理解したけど、シカネーダーは理解力すごくないですか??)
最後に、サリエリの愛人、カテリーナ(石田ニコルさん)。
石田ニコルさんはちゃぴ(愛希れいかさん)主演の「フラッシュダンス」にも出られていたので、謎の安心感がありました。
歌声も見た目もとってもお綺麗な方で、カテリーナにピッタリ!
最後エリーザに礼をしていくところとか……格好良くてシビれました。一貫していい女として描かれていて、出番はそう多くはなくても、しっかり印象に残る演技だったなと思います。
精霊たちがまたいい味を出してるんですよ
そして、忘れてはいけないのが「音楽の精霊」たち。
アンサンブルの方々が演じているのですが、歌、踊り、場面転換……と、世界にしっかりと浸透しつつ、たくさんの仕事をこなしてらっしゃいました。
しかも、それぞれ皆衣装が違うんですね。
これはモーツァルトのオペラをモチーフにした衣装なのかな?ちょっと調べがついてない……。
(精霊さんたちが劇中オペラで色々役をしているので、それがモチーフかなと勝手に思っています)
それぞれに名前はついていないけれど、誰かが欠けてもダメだろうなと思わせる存在感をそれぞれの方がもってらして、これまた素晴らしかったです。
セットもこれまたよきなんですよ
そして、セットもこれまたいいんですよ!
めちゃくちゃシンプルで、基本ずっと変わらない。小物の増減だけで進んでいくのですが、それに全く違和感がないんですよね。
高さがあり、人が立てるようにもなっている部分があって……口では説明しづらいんですけども。
華やかな時代のお話ながら、セットは非常に無機質。
だけどそこに、すごく生のパワーが詰まった役者さんたちが立つことで、セットさえも息づいて動いているような……そんな一体感を感じるセットでした。
華やかでぐるぐると変わる宝塚に比べると本当にビックリするくらいシンプルなんですけど(笑)、それがまたいい!
プログラムにもコメンタリーが書かれていてふむふむなるほど!と読みながら納得しておりました。
見どころも解釈のしがいもある作品。じっくり楽しみたい…!
もともと音楽座さんでも超人気の演目だということで、納得の作品内容でした。
見どころも色々と解釈のしがいもある作品ながらきっちりスッキリ終わるので、見終わった後も気持ちよく劇場を後にできます。
(全然詳しくないのでアレなのですが、脚本は初演バージョンではなく、改定されたバージョンを使用しているのでしょうか。
原作ではサリエリとは結構険悪なまま終わるようなので……)
まだ1回しか観れていないのであれですが、2回目、3回目とまた違った発見がありそうで、次の観劇が楽しみです。
次は来週なのですが……その間にしっかり噛んでおこうと思います!

だんだん記憶が消えてしまう可能性もあるから…反芻しておかないと……
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