【月組】皆さん素晴らしかった!アンナ・カレーニナ(ライブビューイング)キャスト別感想

月組
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前回の記事のうだうだ長文に続きまして、今回はキャスト別の感想になります。

 

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メインキャストの方はそれぞれ、それ以外の方は気になった方を中心に…という感じで書いています。

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ヴィロンスキー(美弥るりかさん)

将来安泰、イケてる青年将校ながら、アンナという女性に出会ったために破滅への道へと進んでしまう、このお話の主人公です。

みやちゃんのヴィロンスキーは本当に色気がありまして、観ながら「これはR15くらいにしたほうがいいのではないか?」と何度も思いました。

目の使い方もそうなのですが、口の使い方もお上手だなと。

あまり笑うシーンもなく、苦悩する表情が非常に多い役でしたが、それも非常に絵になり、色香漂う美しさでした。

そして個人的に一番印象に残っているのは、2幕はじめです。

産後ずっと身体が悪いアンナのそばにいるヴィロンスキーは誤解を恐れずに言えば「1幕に比べてずっと老けて」ました。

人はメンタル的にも肉体的にも一定以上疲れてしまうと、その疲れが取れるまでぐっと老け(ているように見え)る時があります。

25分の休憩後、精神的に非常に疲弊しているヴィロンスキーがすっと自然に現れたのはすごいな…と思いました。

その後、アンナを抱えて行くシーンも驚きましたが。軽々と持てるなんて…あんな細い身体なのに!!すごい!流石タカラジェンヌ!

あと2幕後半で、離婚を受け入れないカレーニン、そして外にも出られずにヴィロンスキーからの愛しか信じられるものがないアンナは精神的に追い詰められていき、ヴィロンスキーに縋りますが、その時に「いい加減にしてくれないか!」と怒るのはちょっとなーと思います。気持ちはわかるんですが。

彼自身、レールの上の人生を歩いていくことに対してどこか疑問を持っていたのかもしれません。それがアンナとの出会いによって幸せながらもお互いの気持ちが強すぎて破滅していくしかないという苦悩を、湿度たっぷりに演じておられて、とても見応えがありました。

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アンナ・カレーニナ(海乃美月さん)

先程みやちゃんの演技がR15くらいでは!と書きましたが、いやはや、くらげちゃんもR15ですよ!(なんか不名誉な感じで申し訳ないです)

伏し目の使い方がなんてお上手なのでしょう。彼女は清廉なのに色気がある感じのお役が本当にめちゃくちゃ似合いますね。

旦那と子供を捨てて、愛人の元へ行っているわけですから、かなり批判されても仕方ないことをしているのも事実で…。
だからこそ心を痛めて、最後はあのような決断になってしまうのでしょうが…

でも、ヴィロンスキーに出会うまでのアンナと、出会った後のアンナは表情が全然違うんですよね。ヴィロンスキーと一緒にいるアンナはまるで少女のような純真さがありました。
かと言えば2幕で、愛息への思いを語ったり…この時は慈愛に満ちた母親の表情で。

アンナ自身の心も非常に複雑に揺れ動いたのでしょうが、その機敏を細かく表情などに出していたくらげちゃんは本当にすごい娘役さんだなと思います。

カレーニン(月城かなとさん)

いやはや、れいこちゃんとても素敵でした。

非常に難しい役どころだと思うのですが、ぐっと抑えた演技も素敵でしたし、歌声の伸びも素晴らしくて…(競馬のシーンのお歌が特に好きです)。
おヒゲが似合うビジュアルなのもいいですよね。なんてダンディなんだ。

厳格で、世間体を気にするであろうちょっと神経質にも見える見た目も決まっていて、個人的に95期で一番今きている!と思えるのがれいこちゃんです。

また、みやちゃんとの並びもいいんですよね。

みやちゃんがどちらかと言うと華奢のに対し、包容力、赦す愛を持つカレーニンのれいこちゃんがしっかりした体躯なので対比としても素晴らしく。

本当に素敵な男性としてその場に居てくれました。これからのれいこちゃんの躍進も楽しみです。

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その他気になった方々について…

続いては、その他気になった方々について、一言ずつくらいではありますが感想を。

コンスタンチン(夢奈瑠音さん)

出番自体はそう多くなかったものの、作中での幸せの形その1を示す重要な役割を演じていたるねくん。

彼女が持つ純粋さが出ていたのか、非常に(いい意味で)素朴で、田舎だからこその純粋さをキティにぶつけていて、だけどきちんと相手のことを考えて身を引くことが出来る賢さも併せ持つ、なんとも「がんばれ!」と応援したくなるキャラクターでした。

キティ(きよら羽龍さん)

まだまだお若い、おはねちゃん。

恋に夢見る少女を等身大で演じていて、素直に好感が持てるお嬢さんでした。
好きな人がいたら、自分に告白されると困るよね!
その後きちんと立ち直って、コンスタンチンと結婚するところも個人的に応援したくなります。

お歌がとてもキレイで、「歌上手~!!」とびっくりしました。これからもどんどん歌ってくれるといいな~!

専科のお二人

今回は五峰亜季さんと美穂圭子さんのお二人が専科から特別出演。

五峰さんはまさに貴族のお母様といったらこんな感じ!と思えるビジュアル。いつまでも愛らしい方ですね。

彼女は美しく、そして賢かったため貴族社会を上手く渡り歩いてきて、それがヴィロンスキーにも受け継がれていたはずなのですが…。

アンナに対して強く当たる場面もありますが、貴族という立場などを考えたらまたこれが「ひどい」とは言えず…。最後は息子を過酷な戦場に送り出すことになりますが、その時も気丈な表情をされていました。

美穂さんはサロンを開いている、まさに貴族社会の中心にいるような婦人です。

とはいえ彼女は貴族社会の中心に居ながらもアンナとヴィロンスキーの恋を応援していて、多少アンナに対して「強引やな…」と思った部分もなくはないですが(手紙のシーンです)、心は純粋な方なのだろうなと思いました。

そして相変わらず歌声も美しすぎます。

スティーバ周り

周り、とひとくくりにしてしまい恐縮ですが、このお話のほっこり担当とも言える、光月るうさんのスティーバ、その妻ドリィ(楓ゆきさん)、ドリィの妹キティのお父さんであるシチェルバツキー公爵(響れおなさん)。

この3人はさり気なく笑わせてくれて(ドリィは怒ってますけれど…)ともすれば息が詰まるような展開のときも、ふっと肩の力を抜かせてくれました。

蘭尚樹さん

突然お名前!…というのも、今回固定のお役がなかったので…。

月組さんの中でも特に注目している方の一人なのですが、ダンスシーンが多かったこの演目で、美しいダンスをいつも見せてくれていました。

フィナーレの燕尾でのダンスも非常に美しく、私は踊りにドがつく素人なので細かいことは全く言えませんが、腰を落とした時の美しさ、止めるところでキレイに止めるなど、見栄えがとっても素敵なんです。

お顔が可愛らしいこと、身体が華奢なこともあって、バリバリの男役としては多少不利になる部分もあるかもしれませんが、負けずに研鑽を続けていっていただけたら…と思います。次の公演でも拝見するのが楽しみです!ショーあるし!

 

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