昨日は月組公演の初日でしたね。
今回はとても運良く友の会とお友達になることが出来、初日観劇が叶ったので拝見してきました。
最近退団の話ばっかりだったので!
初日なので西も東もわからない状態で観に行きましたが、お芝居もショーも楽しめました。
が…今回当選した席はなんとSS席。しかも2列目…ということで、なかなかオペラを上げるのが申し訳ないこともあり、正直細かい奥の部分をジロジロみることが叶わなかったりなど、本当に全体的にふんわりした感想になってしまうかと思われます。
それでも楽しかった!ということは事実ですので、そちらを伝えられたらなあと。
あと数回観劇する予定ですので、改めて細かいところも観られたらもう少しきちんとした感想を書きたいと思います。
知識がない人間がみています
お芝居は日本物。吉川英治先生の著作「宮本武蔵」を齋藤吉正先生が舞台化したものです。
前提としてお伝えしておきますと、私は原作を読んだことはなく、さらに宮本武蔵界隈の知識も非常に少なく…歴史に特別興味がない方が持ち得ている程度の知識、とでも思ってください。
「ミリしら」ほどではないですが、「宮本武蔵に詳しくない素人」が観た感想となります。
場面展開は非常に速い
このお話の印象としては、場面展開が非常に速いことです。
というのも、武蔵が「新免武蔵(しんめんたけぞう)」としてあばれんぼう、剣を力のためだけに振るい、自身が強いとおごっている時代から始まります。
しかし沢庵さんに諭されたり、吉岡清十郎との出会いなどを経て、武芸者としての心構えを知り、宿命のライバルである佐々木小次郎との対決をするまでとなる一連の武蔵の成長が1時間35分という時間で描かれます。
そのため、登場人物が多く、かつ1つ1つのエピソードはどうしても尺の関係である程度の時間に抑えざるを得ないため、短いエピソードがとんとんとん…と連なっていくような形になっています。
そのため場面転換も多くスタッフさんは大変そうだな…と思います。
宙組の「天は赤い河のほとり」も長い原作をぎゅっと詰め込んだため、エピソードは取捨選択になり「ここは外せない」という部分を積み重ねたような形になっていましたが、こちらもそういったイメージですね。
なので、「展開早すぎてなんなんだかようわからんかった」と思う方もいるかもしれません。
個人的な感想としては、駆け足感は否めないものの(あと多少登場人物の把握に手間取った)、お話として面白かったと思います。
万人受けはしないかな、とも思いますが。
清涼剤となる又八の存在
月城かなとさんが演じている「又八」は、武蔵の幼馴染ながら武芸者の道ではなく、ヘタレの道を進んでしまいます(ヒモになったり、一攫千金を夢見たり…)。
途中、行き倒れの人から巻物を受け取り、自身を佐々木小次郎と偽るシーンも…(御本人とバッタリ出会って巻物は手渡されますが)。
いわば「ギャグ担当」な又八ですが、どちらかと言えば武蔵の葛藤などが多く描かれているため重い雰囲気になりがちな物語をふわっと軽くしてくれる清涼剤のような存在になっていました。
プロローグでは格好良かったのに…
娘役さんがいい味を出している
たくさんの登場人物が出てくる中でも、特に娘役さんが立ってるな~!と感じました。
特に海乃美月さんが演じている「吉野太夫」は武蔵の剣の道筋のひとつを示す重要な役回りですし、セリフはなくとも重要なシーンで必ず出てくる白い烏を演じた天紫珠李さん、したたかな女性「お甲」をインパクト強く演じる白雪さち花さん、母であるお甲に振り回されながらも武蔵を思い続ける叶羽時さん演じる「朱実」などなど…。
武蔵を取り巻く人物も非常に個性豊かで面白く、見応えがありました。
メインの3人について
ここまで主演である珠城りょうさん、ヒロインである美園さくらさん、そして永遠のライバル佐々木小次郎を演じた美弥るりかさんについて全く書いていなかった!ので今更ながら。
たまきちはまさに武蔵。剣の道をひたすらに進む実直さがよく出ています。田舎者の剣士役、多いな~!(あとはダルタニアンくらいだけど)
殺陣が多い、しかも1対大人数ということが頻繁に起こるため非常に大変だったと思いますが、頑張ってこなされていました。
きっとどんどんブラッシュアップされていくことでしょう。
お話の途中で一度剣を持つのをやめ、仏像を掘るようになるのですが、一幕が終わった後にロビーで「めっちゃ天比古いた~~!!!」という感想を聞いてしまい納得しました。
個人的には初期の乱暴者の時はもっとお行儀悪くてもいいんじゃないかな、って思いました。たまきちはお行儀がよすぎですね。
さくらちゃんのお通は、これまたひたすらに武蔵への想いをぶつけ、追いかけていく(けど追いつけない)という切ないヒロイン。
ひたむきさは非常に愛らしいものですが、いかんせん出番がそう多くなく…彼女に感情移入するというよりは「あらあら…また可哀想に…」と近所のおばさん的に心配をしてしまう感じでしょうか。
みやちゃんの小次郎はなんというか、我々のイメージする「佐々木小次郎」というビジュアルをストレートにぶつけてきた、という感じ。
武蔵よりも先にいて、「早く自分の頂きまで上がってこい」というセリフも、みやちゃんとたまきちという学年差があるからこその納得感。
お衣装がほぼラストまでずっと同じなのが寂しいですが…致し方なし。
しかし私知識不足で知らないのですが、佐々木小次郎ってキリシタンだったんですかね?吉野太夫にもクロスあげてるし自分もつけてるし、最後の戦いの時もちょっと洋装入ってたし…。調べてみたらキリシタン説もあったらしいですね。ほえー。
天草に来たら一緒に四郎さんと戦えたのにね。
というわけで、駆け足ながらのお芝居の感想でした。
次はショーの感想をこれまたざくざくっと書いていきたいと思います!
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