昨日は宙組さん千秋楽でしたね!
花組、雪組と新型コロナウイルス感染者が出た中、非常に緊張していたかと思いますが無事に千秋楽を終えられてよかったな、というホッとした気持ちが大きいです。
私はRakuten TVで配信を購入したのでそちらで拝見しました。
前回は「面白かったけどなんとなくモヤモヤしたものが残る……」といった趣旨の感想を書きました。
今回は千秋楽ながら2回目を観て、どのように感じたのかを中心に書いていきたいと思います。
1回目に比べるとスッキリ観られた
まず感じたことは、初見に比べるとかなりスッキリ観られました。
展開がわかっていることも大きいのでしょうが、登場人物の行動軸がより鮮明になるといいますか、「あの時はあんな態度を取っていたのはそういう事情があったんだな」と理解した上で見るので、それぞれのキャラクターに感情移入しやすいイメージです。
思えば1幕って、メインキャラクター(オバク・ミレナ・ノア・イエレナ)だけでもそれぞれの思惑が全く違う……はいいすぎですけど、だいぶ方向性が違うので改めてそれを考えると面白いなと思いますね。
「2回目を観るかどうか悩む……」と前回の記事に書きましたが、結果観てよかったなと思いました。
評価(感想)が大きく変わることもありませんが、1回目で取りこぼした隙間を埋めてもらった感じです。
疑問が残らないわけではないけど、これは考察の域かな?
ただ、お話全体を通して疑問を持つ部分がないわけでもありません。
科学的な背景はもうそういう世界なので置いておくとしても、「どうしてミレナはミンナとひとつになっても自我を保って(ミレナのままで)いられたのか」?というのは私の中で未だ疑問だったりします。
最終的に総統01はミンナ(ミレナ)の中にいるミレナに撃たれた(解放してもらった)わけで、初めてミレナは父親(本当の父親ではないけど…)の愛を知り、親子として理解しあえたことと関係があるのかな?
同化は完了したと総統は言っていたので、同化に失敗、もしくは中途半端に終わったという感じではなさそうなのですが……。
SFやファンタジーは微妙に謎が残るのも珍しいことではないので、このへんは色々と解釈してね、という感じなのかもしれませんね。
個人的MVPは、まっぷーさん!
突然ですが、この作品のMVPはまっぷーさん(松風輝さん)だと思います。
外科的な問題は全くないのになぜか歩けない息子の足を治すために、SAPAのおへそを目指すお母さん「テウダ」役。
これがもうめちゃくちゃハマっていてですね……まとう雰囲気の優しさは、まさに慈愛に溢れたママ!
もともとお声がいい方ですが、女役でもそれは変わらず。
劇中で数少ない歌を歌う役でもありますが、その声がとても透き通っていてきれいなんです……。
観劇しながら何度「ママー!!」といいたくなったことか。
ラストシーンでも見送りにきて幕が下がるまでいてくれるし、これもう娘3だろ。とか思ってました(笑)。
また、星組から組替えしてきたしどりゅーくん(紫藤りゅうさん)もとてもよかったです。
とりあえずあの衣装が似合いすぎている。王子系と言われていて失礼ながらあまりピンと来ていなかったのですが(子犬系ならわかる…)、今回「確かに王子系かもしれない」と思わせてくれました。
大きく感情を動かさない、いつも柔らかな笑みをたたえて語る姿、非常にスポークスマンという役柄とマッチしていて素敵でした。
もちろん主演の方々も素敵でしたが、今回特に印象に残ったのはこのお二人でした!
あ、あとセクシーすぎるあられちゃん(愛海ひかるさん)にも度肝を抜かれました。え…ええのか!?というレベル。
観るたびに違うものにフォーカスする作品かも
宝塚はもちろんですが、多くの舞台作品において、同じ作品でも観るたびに違う部分が見えてくるというのはよくあることだと思います。
この作品ももちろんそうですが、違う部分を発見するのにあわせて「別の視点からフォーカスする」ような作品でもあるな、と思いました。
オバクからしたらミレナの行動は意味がわからずに、途中でも「こいつイミフ」みたいなことを独白していますが、ミレナにフォーカスするとその行動は実は一貫性がすごくある……みたいな。
こういった見方は他の作品でもたくさんできる部分ではあるんですけど、ごちゃっとした群像劇で終わるのではなく、なにげに様々なキャラクターにきちんとフォーカスを当てている脚本・演出なのだなと思わされました。今。
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