今日のひとこと(2021.07.19):最近体調不良気味で更新が滞り気味です……

【星組】「婆娑羅の玄孫」ライブ配信感想:懐かしの時代劇を感じさせる一作。轟さんの居方は流石の一言

星組
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退団が決まっている、専科男役スター轟悠さんの最後のお芝居「婆娑羅の玄孫」。

残念ながらチケットが取れなかったので、ライブ配信で拝見しました!

歌劇の座談会などで「1幕で笑って、2幕で泣いてもらう」というコンセプトであることは存じていましたが、受けた印象はちょっと違うものでした。

!ネタバレありなのでご注意ください

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懐かしい「時代劇」を強く感じさせるもの

私が観た後に一番最初に思ったのは「こういうの観てたなー、懐かしい!」という気持ちでした。

昔は結構テレビでも時代劇が放送されていて、小さい頃は夕方の再放送を観るのが楽しみだったんですよね。

そのような雰囲気を思い起こさせる作品でした。

しっかりとしたお話はあるんだけどわかりづらくなくて、シンプルな勧善懲悪って感じで、重くはないんだけど「いいお話だったな~」と思える。

そんな印象を持った一作です。

1幕と2幕でそれぞれお話が違うのも面白い

また、私が「テレビの時代劇みたいやな」と思ったのは、1幕と2幕でお話がガラリと変わるのも理由です。

1幕は長屋のみんなの紹介に加え、主人公である細石蔵之介のその知識の多さや人柄を余すことなく表現できるよう、長崎から来た唐人の姉弟の敵討ちを助ける物語。

2幕は細石蔵之介がどうして廃嫡されてしまったのか、その真相と彼の大きな決断にまつわる物語。

1幕はザ・時代劇!という感じで、2幕は時代劇っぽさは多少薄れ、ヒューマンドラマっぽい作りかなとも感じます。

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1幕の感想

まず最初に、「細石蔵之介」という名前でありながら、みんなに「イシさん」と呼ばれている設定はとてもほっこりしますね。

幕開きで歌われる曲も「とどろけ」と入っていますし、完全にイシさんによるイシさんのための……という感じです(作ったのは植田先生なので、イシさんによるってのはちょっと違いますけど)。

劇中のイシさんこと細石蔵之介は、剣術はもちろん勉学にも長け、唐の言葉もわかってしまうほどのスーパーマンっぷり。

ハイスペックな能力を遺憾なく発揮する1幕は痛快です。

とはいいつつ、幼馴染…でいいのかな?な、焼き芋売りのお鈴ちゃん(音波みのりさん)には言いくるめられてしまうところもあり、愛嬌も○。

1幕のストーリーは、長崎で商売をしていた唐人の姉弟、麗々(小桜ほのかさん)と真々(稀惺かずとさん)の敵討ちを助けるのが軸。

超善人として知られている五貫屋嘉兵衛(美稀千種さん)が実は悪いヤツで……?という、もうバリバリの時代劇っぽいお話です。

やはりここで注目なのが、抜擢と言える稀惺かずとさん!

中国語なまりというのかな?発音も大変だっただろうし、多少の歌もあって……と、これまでの公演に比べたらたくさん覚えることもあったと思いますが、しっかりとこなされていました。

若手の中では一番おいしいところだったかも?

ザ・中国!なお帽子も可愛く着こなされてました!

ぴーすけ(天華えまさん)は珍しく?悪役なのですが、いい味を出してました!

でも、敵討ちは書状がなくても大丈夫なんだろうか……?と、野暮なツッコミをしたくなってしまったり……。

(たしかあの時代って、きちんとそういう書類があれば敵討ちは認められていたような)

とはいいつつも、わかりやすく「いいひと」と「悪いひと」がいて、めっちゃ見やすかったです!これぞ時代劇!

2幕の感想

2幕は1幕とはうってかわって、イシさんがどうして廃嫡されることになってしまったのか?という謎が明かされます。

はるばる地元からやってきた部下二人が新たに中心人物として登場。

こちらの二人は1幕では悪者だった、ぴーすけと組長さん。

雰囲気は変わっても演じる方が一緒なので、ちょっと戸惑う方もいるかもしれないですね。

私はもちろん戸惑いました

「婆娑羅の玄孫」として、佐々木道誉の再来とまで言われた自分が、なぜその名を名乗れなくなってしまったのか、その理由は不器用とも言える父の愛でした。

その愛に応えるために家を継ぐ決心をしますが、待っているのは長屋のみんなや教えていた子どもたちとの別れ……。

新たな道へ進む細石蔵之介と、それを演じる轟悠さんがリンクしていきます。

セリフにもそれらが随所に散りばめられており、役を通して皆さんがありがとう……と伝えているような温かさも感じられました。

2幕は時代劇っぽさは少々薄れて、自分と向き合い新たな道へ向かう決意を丁寧に描いたドラマという感じ。

フィナーレもないシンプルな作りですが、しっとりと胸に残る作り方だなと。

ご挨拶では、出演者の皆さんが中央にいるイシさんに絶対に絡むのも素敵なポイントでしたね!

イシさんはやっぱり格好いいですね……

タイトルどおりなんですが、イシさんはやっぱり居方ひとつとってもとても格好良くて。

ポスターから完全に新作時代劇!って感じがバシバシですよね(笑)。

長く男役をやられてきたからこその、圧倒的な存在感といいますか、いるだけで絵になるって本当にすごいな……と改めて思いました。退団されるのが今でも信じられないです。

そして今回の相手役を務めたのは……娘役さんであれば、はるこさん(音波みのりさん)ですが、彼女も本当に変わらず瑞々しく美しくて、至宝だなあと毎回見ながら思っております。

個人的にもうひとりの相手役?は、やっぱりじいのゆうちゃんさん(汝鳥伶さん)でしょう!

2幕で、言うことを聞いてくれないなら切腹する!っていうやりとりがとっても可愛くて。

セリフの端々にも二人の関係性を表すような雰囲気のものが多くて、ほっこりです。

おかんが「じいは最後死ぬらしいで」とか言ってたんでちょっとビクビクしてたんですが、死ななくてよかったです(笑)

派手さはないけど、観やすく温かい作品

この作品には派手さやジェットコースター的な展開は一切ありませんでしたが、1幕の最初にはイシさんの殺陣、2幕の頭には獅子の舞踊と華やかな見どころはしっかりと用意されています。

また、名前を出すのが最後の最後で申し訳ないのですが極美慎くんは随所随所でいい味を出していて、お歌も安定してきたな……と思わせてくれました。

ぴーすけもそうですが、星組の中堅どころがしっかり育ってきているのを感じます。

今回は下級生の子たちもたくさん出ているんですが、場面転換の際に出てきてわちゃわちゃしているだけで可愛らしく、先生(イシさん)になついているところもほっこりできました。

派手でハラハラ……はないけれど、しっかりと地に足がついており、お話もとてもわかりやすく(時代劇だからね!)、観た後に心に温かいものが残る、そんな作品でした。

 

 

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